【バベルの図書館・つばな】選ばれなかった世界線【感想・レビュー】

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SF・ファンタジー

 みなさんは中二病にかかったことはありますか?

 今作では中二病・女子が行くところまで行っちゃう物語(世界線)と、途中から引き返した場合の物語(世界線)が描かれています。

 どちらが本当の世界なのか?

 どちらが本当の幸せなのか?

 そんなことを思わせてくれる作品です。

バベルの図書館の見どころ
  • 奇行少女も悪くない
  • 男の驕りが少女を闇落ちさせる
  • ハッピーエンドって何だ?
おすすめ度5.0
少女の闇落ち5.0
優柔不断からくる破滅5.0
選ばれなかった世界線5.0

ヒロインは天使が実在すると思っている、ちょっと痛い子なんだね。

内心では「子供っぽいかな」と、思っていて中二卒業寸前だったんだ。

それを…、あの男が!!

奇行少女も悪くない

 中二病・女子は途中まではいたって普通の女の子。むしろ男の嫌がらせめいた行動の方が鼻につく。

 ところが、男が中二女子の地雷を踏みぬいた瞬間、関係が一変する。

 中二女子の瞳からハイライトがなくなり、早口で天使が如何に実在するかを説き始めます

 それを聞かされているは冷や汗をかき、後ずさりをし、完全にドン引きモード

 この時点でさっさと逃げていれば大事には至らずに済んだのでしょう。しかし、男は…。

 「分かるってばよ。」

 などと血迷った返事をしてしまいます。

 こうして二人は破滅ルートを突き進んでいくことになるのです。

男くんなら絶対信じてくれるでしょう!?

分かるってばよ…(白目)。」

男の驕りが少女を闇落ちさせる

 は紙に触れると様々な情報を読み取ることができる異能力者で、自分の異能に驕っている様子がちらほら。

 そして、驕りが陥穽に足突っ込む原因になるのはお約束。

 男と中二女子は「天使探し」のために文通を開始する。しかし男は手紙の封を開けずに異能力を使って内容だけを読み取り、返事を返していた。これが大ちょんぼ!

 ある日、中二女子が「ついに天使に見つけてもらった」などとのたまう。

 話を聞くと、実は封筒に手紙を入れ忘れたまま渡してしまったのだが、男くんはちゃんと返事をくれた。変に思って今度は白紙の手紙を入れてみたら、やっぱり返事をくれた。と、いうもの。

 中二女子は「天使が実在することを確信した。」と言って、奇行を繰り返すようになる。

 一方の男は、自分のインチキを告白することができず、ズルズルと付き合うことになり、気づけば一年が経過していた…。

中二病をこじらせてしまった瞬間だね。

男が悪い

本当のハッピーエンドとは?

 終盤では中二病が重症化した世界線と、軽症で済んだ世界線が並列されて進行します。

 軽症・世界線では男といちゃラブしつつ、「幸せだなぁ~」とか言っている。爆ぜろ!

 どうみてもハッピーエンドに見えます。

 しかし、重症・世界線では男をやっちまった後、なんと天使と出会うことに成功。いわく、暖かくて胸がいっぱいになった、とのこと。

 中二女子にとって、どちらが幸せなのでしょう?

いちゃラブもいいけど、追い求めたものを手に入れる、っていうのも幸せだよね。

男にとってはいちゃラブ・エンドが幸福だね。

天使・エンドだとられちゃうし。

まとめ

 以上、つばな先生のバベルの図書館でした。

 中二病を患っていた少女が、ある世界線では人並みの幸せを手に入れる。

 別の世界線では辛酸を舐め、人の道を外れながらも、追い求めていたものを手に入れる

 それらの分岐点は男の一言だったり、あるいは中二女のメモ書きだったり。

 もしあの時、別の選択を取っていたらどうなっていたのか?

 その先で見つけた幸福はどちらが本物なのか?

 そんなことを思わせてくれる作品です。

バベルの図書館の見どころ
  • 奇行少女も悪くない
  • 男の驕りが少女を闇落ちさせる
  • ハッピーエンドって何だ?

本人にしかわからない幸せってのはあるよね。

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