【糞虫】あらすじと感想:いじめがテーマの日野日出志マンガ

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糞虫 日野日出志 ホラー・サスペンス

 見た目からしてヤベェー奴で、話してみたらやっぱりヤベェー奴で…。誠意にあふれた彼女を、理解してくれる人は、一生、現れなかったわけで…。

 日野日出志先生の糞虫は、見た目も言動もヤバい主人公に、天使が舞い降りるお話

 彼女は天使に対し、精一杯の真心を送る。

 しかし、生前にそれが理解されることはなかった。

面白かったところ
  • 浅虫の、すべてのシーンが不気味
  • 後味は悪いが、印象に残るラスト
イマイチなところ
  • スーパーバッドエンド

それはもうバッドエンド。

概要

あらすじ

 浅虫は吃音症を持った女子中学生。それもあり、幼い頃からいじめにあってきた

 つけられたあだ名は糞虫。

 その日も放課後に蹴る、棒で殴るのいじめにあう。そこに現れたのが生徒会長の山川。

 山川はいじめっ子たちを一喝し、浅虫にやさしい言葉をかけてくれる。山川はそのまま帰宅。

 と、自宅前に浅虫がいる。浅虫は、ぺこりと頭を下げてくる。

 「あ…あり、ありが…と…

 そう言うと、走り去っていった。

登場人物

浅虫
 吃音症の女子中学生。あだ名は糞虫。両親が家出したため、寝たきりの祖母を一人で介護している。

山川
 浅虫の同級生。学校の生徒会長をしている。美人でやさしい性格。しかし、ネズミは苦手。

すげぇあだ名だ…。

物語の内容

ボロボロの家

糞虫の恩返し

 翌日。山川はいじめられている浅虫を気の毒に思い、相談相手になると友人に話している

 と、浅虫本人が教室にやって来る。昨日のお礼にプレゼントを持ってきたという。山川は、差し出された小箱を開ける。

 と、中から出てきたのは、生きたはつかねずみ。ネズミが嫌いなのか、絶叫しておびえる山川。

 それを見た浅虫は、ネズミを回収して廊下へ出て行ってしまう。

 放課後。浅虫が山川を訪れる。昼間のことを謝罪に来たという。なんでも生き物が好きらしい。

 しかし、浅虫はネズミを両手で持ち上げると。

 「この子、悪い…子!!

 と言い、握りつぶして殺害してしまう。ドン引きする山川。

 「あの子変よ…!!絶対おかしいわ。ど…どうしよう…!!

生き物のプレゼントはちょっと…。

ネズミも災難だ。

気持ちは伝わらず…

 翌日。ネズミの件を友人に相談する山川。そこへ浅虫、登場

 今日は山川の家に遊びに行くとか言ってくる。冗談じゃないと、まくしたてる山川。

 「はつかねずみをあんなふうに殺すなんて!!あたしそんな人大嫌いよ!!

 そう言って、向こうに行ってしまう。

 浅虫の頭の中で言葉がこだまする。

 大嫌いよ!!大嫌いよ!!

 糞虫!!糞虫!!

 糞虫!!糞虫!!

 その日、浅虫は涙を流して、帰路についた…

ちょっとかわいそうになってきた。

さらなる悲劇が、彼女を待っているよ。

感想:浅虫の圧倒的存在感

 いじめにあい、山川には上げて落とされて、浅虫が不憫(ふびん)すぎる

 しかし、まあ、うん。といった感じ。

 なにせ、浅虫の不気味かげんが半端ない。彼女の顔には常に影があり、登場するだけで背景が真っ黒になる。

 行動自体は、わざわざ頭を下げてお礼を言ったり、贈り物をしたりと丁寧な感じ。

 だが、そんな好印象も彼女の存在感が、すべてをぶち壊していく。

 もしも、彼女の存在感が控えめだったら、悲劇的な物語にはならなかったかもしれない。

 しかし、それはまた別のお話…。

顔が悪役っぽいからね。しゃーないね。

まとめ

 以上、日野日出志先生の糞虫でした

 両親が家出をし、一人で寝たきりの祖母を介護している浅虫。

 彼女はいじめのターゲットにされていたが、それを助けたのが山川。

 以降、浅虫は彼女を慕っていくのだが、その誠意が山川に届くことはなかった。

 自分の気持ちを他人に伝えるのは難しいなあ、と思いました(小並)。

なんでこんな死に方せにゃならんねん!

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