【黒いねこ面・楳図かずお】忠猫・クロの復讐劇【感想・レビュー】

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ホラー・サスペンス

 こんにちは猫は正義だと思います、ブログ主です。

 今回は楳図かずお先生の短編マンガ・黒いねこ面を紹介します。

 江戸時代。殿様の不興を買った医師が殺害されるそれを恨んだ医師の飼い猫・クロが殿様に呪いをかけるも失敗

 それでも諦められないクロは現代に転生

 先祖の無念を晴らすべく、殿様の子孫にリベンジを試みる

 あと猫がかわいい!

黒いねこ面の見どころ
  • 化け猫・クロの忠義っぷり
  • 娘・絶対殺すマン、父親の狂気
  • 自分と関係のないところから呪いが始まる理不尽さ
おすすめ度4.0
父親のゲスさ4.5
不条理4.0
4.0

うちの猫は世界で一番かわいいと思う。

僕は何度も狩られたよ。

忠猫・クロの仇討ち

 クロは江戸時代の医者・竹庵(ちくあん)に飼われている黒猫

 ある日、竹庵は殿様の前で一発退場レベルのミスをしでかしてしまい一家全員が処刑されてしまう仇討ちを誓ったクロは殿様に襲い掛かるも、返り討ちにあってしまい落命

 しかしクロの無念は消滅することなく、ウン百年経った現代に復活殿様の子孫である外科医の娘として再び生を受けるのだが…

猫ってかわいいけど、妖怪がらみの話が多いよね。

あのツンデレっぷりや、何もない空中を見つめるしぐさが想像を掻き立てるのかもね。

娘を目の敵にする父親

 普通ではない娘を憎み排除しようとする父親、というのは楳図先生の「赤んぼ少女」にも登場します。

 そして今作の父親も同様に娘を目の敵にしています。っていうか作中で繰り返し「コ〇してやる!」と発言しています。

 娘・たまみ(猫)の方も作中でとびかかったのは父親(と、先祖の殿様)だけ、と二人への憎しみはひとしおだったのがうかがえます。

たまみちゃん(猫)の猫フェイスは結構かわいいよ

単行本の表紙を飾るくらいに魅力的だよ。猫好きにはたまらないんだ!

なんでや!自分関係ないやろ!

 作中で娘・たまみ(猫)を押し付けられた某夫婦が「自分たちは何もしていないのに、何故こんなひどい目に合うのか」と、嘆いていますがこれは父親も同様でしょう。

 クロの恨みを買ったのは先祖の殿様であり、現代の子孫一家は何もしていません

 クロが「正義は我にあり」みたいなことを言っていますが、それに対し父親が「それってあなたの感想ですよね」と、返していればこんなことには・・・。いや、無理か?

 定番の不条理ものですが、ラストに母親が分け隔てなく接しているシーンが一つの答えなのかもしれません。

お母さんは優しいなあ。

楳図先生の作品にはサイコパスな父親と、優しい母親っていうテンプレがあるね。

まとめ

 以上、楳図かずお先生の黒いねこ面でした。

黒いねこ面の見どころ
  • 化け猫・クロの忠義っぷり
  • 娘・絶対殺すマン、父親の狂気
  • 自分と関係のないところから呪いが始まる理不尽さ

 先祖の犯した罪が子孫に降りかかるという定番のストーリーですが、猫好きな人が読めば、クロやたまみちゃんを応援したくなるところ。

 殿様の暴虐無人さと、父親のサイコっぷりには反吐が出ると同時に、物語のスパイスになっていて中々面白かったです。

 また楳図先生の前期作品だからなのか、先生独特のデザインが控えめです。

 楳図かずお風味の少女漫画といった感じ。興味のある方は是非。

ちなみに楳図先生は猫好きだよ。



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