こんにちは猫は正義だと思います、ブログ主です。
今回は楳図かずお先生の短編マンガ・黒いねこ面を紹介します。
江戸時代。殿様の不興を買った医師が殺害される。それを恨んだ医師の飼い猫・クロが殿様に呪いをかけるも失敗。
それでも諦められないクロは現代に転生。
先祖の無念を晴らすべく、殿様の子孫にリベンジを試みる。
あと猫がかわいい!
おすすめ度 | |
父親のゲスさ | |
不条理 | |
猫 |
うちの猫は世界で一番かわいいと思う。
僕は何度も狩られたよ。
忠猫・クロの仇討ち
クロは江戸時代の医者・竹庵(ちくあん)に飼われている黒猫。
ある日、竹庵は殿様の前で一発退場レベルのミスをしでかしてしまい、一家全員が処刑されてしまう。仇討ちを誓ったクロは殿様に襲い掛かるも、返り討ちにあってしまい落命。
しかしクロの無念は消滅することなく、ウン百年経った現代に復活。殿様の子孫である外科医の娘として再び生を受けるのだが…。
猫ってかわいいけど、妖怪がらみの話が多いよね。
あのツンデレっぷりや、何もない空中を見つめるしぐさが想像を掻き立てるのかもね。
娘を目の敵にする父親
普通ではない娘を憎み排除しようとする父親、というのは楳図先生の「赤んぼ少女」にも登場します。
そして今作の父親も同様に娘を目の敵にしています。っていうか作中で繰り返し「コ〇してやる!」と発言しています。
娘・たまみ(猫)の方も作中でとびかかったのは父親(と、先祖の殿様)だけ、と二人への憎しみはひとしおだったのがうかがえます。
たまみちゃん(猫)の猫フェイスは結構かわいいよ。
単行本の表紙を飾るくらいに魅力的だよ。猫好きにはたまらないんだ!
なんでや!自分関係ないやろ!
作中で娘・たまみ(猫)を押し付けられた某夫婦が「自分たちは何もしていないのに、何故こんなひどい目に合うのか」と、嘆いていますがこれは父親も同様でしょう。
クロの恨みを買ったのは先祖の殿様であり、現代の子孫一家は何もしていません。
クロが「正義は我にあり」みたいなことを言っていますが、それに対し父親が「それってあなたの感想ですよね」と、返していればこんなことには・・・。いや、無理か?
定番の不条理ものですが、ラストに母親が分け隔てなく接しているシーンが一つの答えなのかもしれません。
お母さんは優しいなあ。
楳図先生の作品にはサイコパスな父親と、優しい母親っていうテンプレがあるね。
まとめ
以上、楳図かずお先生の黒いねこ面でした。
先祖の犯した罪が子孫に降りかかるという定番のストーリーですが、猫好きな人が読めば、クロやたまみちゃんを応援したくなるところ。
殿様の暴虐無人さと、父親のサイコっぷりには反吐が出ると同時に、物語のスパイスになっていて中々面白かったです。
また楳図先生の前期作品だからなのか、先生独特のデザインが控えめです。
楳図かずお風味の少女漫画といった感じ。興味のある方は是非。
ちなみに楳図先生は猫好きだよ。
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