【錆びたハサミ(神の左手悪魔の右手)・楳図かずお】開幕、ギャーーー!

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ホラー・サスペンス

 インプレッション強めのスプラッター・マンガに興味はありませんか?

 楳図かずお先生の錆びたハサミ(神の左手悪魔の右手)がピッタリおすすめです!

 本作は青年誌に掲載されていたので表現が過激的

 しかし、それ以上に印象的なのが演出

 赤色のインクで印刷されたプロローグでは女の子の両目からハサミが突き出し、真っ赤な血の海でのたうち回るというドエライ始まり方をします。

 デザイン・演出・ストーリー、楳図先生の筆が最も脂の乗っていた時期の作品です。

錆びたハサミの見どころ
  • ハサミの悪夢がすべての始まり
  • 弟の恐怖が現実になる
  • 開幕から真っ赤なページ
おすすめ度5.0
スプラッター5.0
テラー4.5
演出5.0

神の左手悪魔の右手後期三部作の一つだね。

映画化もされた楳図先生の代表作さ。

ちなみに映画はR-18だよ。

ハサミの悪夢が発端

 ある夜、弟は夢を見る。隣で寝る両目からハサミが突き出し、血の海を作るという悪夢。もちろん目を覚ますと、姉は元気だしハサミもない。

 そこへ姉の友人がやってくる。

「担任の先生が川に流されたらしい。一緒に川を見に行こう。」

 誘いに乗った姉弟が川辺に着くと、そこには建物の土台?が漂着していて、地下室へ続く階段がぽっかりと口を開けている。

 中へ一歩足を踏み込むや、何かが落ちている…ハサミ!夢の中で見たのとよく似たハサミ。

 「お姉ちゃん、そのハサミを拾っちゃダメだ!

 「うるさい!(ひょいー)

 いつの世も弟とは弱いものです。そして探検もそこそこにみんな帰宅。

 翌日、弟は自身の机の中でハサミを突き立てられ、絶命している飼い猫を見つける…

大雨で川が氾濫してるんだって。

見に行こうよ!

えぇ…

弟の恐怖が現実に…?

 序盤、弟の恐怖対象は夢で見たハサミでした。ハサミを見るや足元からガイコツが出てきたり、飼い猫の惨殺死体が出てきたり…。しまいには姉が大量の泥を吐いて卒倒してしまいます。弟いわく、

 「ハサミを拾ったからだ。ボクがあんなに止めたのに!

 この弟の発言は周囲から「なに言ってんの?」と、全く理解されません。そら、ハサミと姉の卒倒なんて何の関係もない、子供の絵空事ですもの。

 そして中盤になると恐怖対象が変化します。きっかけは母親の一言。

 母「昔、ハサミを使った連続殺人があったらしいわ。」

 姉「おえーっ!(ガイコツ吐きー)」

 友「このガイコツ、子供の骨っぽいわね。」

 姉「おえーっ!(三輪車吐きー)」

 と、言った具合。弟は周囲が怖い話をするたびに恐怖し、姉はそれに連動して何かしらを吐き出していく。さらに友人が続けます。

 「新しい担任の先生が怪しい。アイツが連続殺人の犯人に違いない。」

 それを聞いて恐怖する弟。

 その後ろにはハサミを持ってたたずむ担任の姿が…

弟が怖いと思うと、なぜか姉がモノを吐き出すんだね。

まんじゅう怖い!

おえーっ!(まんじゅうボトーっ)

きったな!

開幕から真っ赤なページ

 本作では所々で二色刷りがなされていて、演出を彩(いろど)っています。

 物語冒頭は赤色で印刷されていて、顔面から血を噴き出している姉が、まさに血の海で転げまわっているというスプラッターな絵面になっています。

 終盤では弟がラスボスのアジトに乗り込むのですが、そのシーンは青色。ページをめくると緑色。次はまた青色…。と、ページごとに色付けが変わっていて、読んでいるとまるで夢の中をさまよっているような、不思議な感覚になります。

 本作の魅力は不思議で過激なストーリーに加え、これらやたらと印象に残る演出にもあると思います。

 特に読み始めるや、人の目からハサミが突き出し、真っ赤な血の海を転げまわるというシーンなどは引き込まれないはずがない!

女の子が血の海で転げまわるって…。

青年誌に掲載されていたからね、スプラッター多めだよ。

まとめ

 以上、楳図かずお先生の錆びたハサミ(神の左手悪魔の右手)でした。

 楳図先生と言えば「ぎゃーっ!」ですが、本作では多めのスプラッター・シーン二色刷りによって、さらにインプレッションが強化されています。

 先生の作品でも最上位クラスに入る面白さだと思いますので、是非々々。

錆びたハサミの見どころ
  • ハサミの悪夢がすべての始まり
  • 弟の恐怖が現実になる
  • 開幕から真っ赤なページ


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