みなさん、最近恐怖を感じたことはありますか?久しく感じていない人は、今作を読めば感じることができます。
山田には気になることがあった。クラスメートの青野が、いつも弁当を隠しながら食事していること。
山田は何とかして、青野の弁当の中を見る。
それは、びっしりと詰められたアゲハチョウの幼虫。青虫だった。
おすすめ度 | |
グロい(虫) | |
ラスト | |
復讐 |
つのだじろう先生の亡霊学級に収録されている物語なんだね。
中学校を舞台に、都市伝説的な物語が描かれているよ。その中でも「虫」と「水がしたたる!」は人気があるんだ。
概要
あらすじ
二年A組の青野は昼食のとき、いつも弁当箱を隠しながら食べていた。
いじめっ子の山田は青野の弁当の中身が気になり、中を見せるよう強談。
「相手がきみならいいだろう…」
青野はそう言うと、山田の口の中におかずを一つ入れた。
山田がそれをかんだとたん、ブチっ!!という音と、生臭いニオイが口いっぱいに広がった。
その場で吐き出す山田。
口の中に入っていたのは、アゲハチョウの幼虫だった。
登場人物
青野
ぽっちゃり系男子。小学生のころから山田にいじめられている。復讐の機会をうかがっていた。
山田
青野のクラスメートで、いじめっ子。女子のことを”焼き豚”呼ばわりする失礼な奴。
青虫パウダーの開幕だ!!
物語の内容
虫をいじめると、たたられる
青野の弁当箱には、大量の青虫が詰められていた。
青野いわく、これは虫のたたりらしい。
子どものころから、虫をいじめていた青野。あるときに、給食のパンから青虫が出てくるのを見つける。それを皮切りに、スープや煮物、ついには自宅の食事にまで青虫が出始めた。
人間、食べなければ死んでしまう。意を決して、青虫を食べ始める青野。すると、今度は体が青虫のように変化してきたという。
青野が不気味な笑顔を浮かべて言う。
「ぼくは近いうちにきっと青虫になってしまうんだよ!」
「だからきみも…虫のたたりを受けるんだ!」
この告白はいじめっ子への復讐なんだ。「自分は虫になるけど、君もなれっ!」てね。
青野が姿を消して…
翌日、青野が学校から姿を消した。行方不明になったらしい。
「ぼくはもうじき青虫になるんだ…!!」
「きみもそのうち青虫を食べるようになるんだからな」
山田の頭に、青野の言葉が繰り返される。ナイーブになり、青虫を見つけるや踏みつぶす山田。
そして一か月がたった。
山田の身には、何の変化も起きていない。虫のたたりに、ビクビクしていた自分を笑い飛ばす山田。
「虫のたたりだなんて…」
「あるはずがないじゃないか!!」
そう言って弁当箱に手を伸ばした。
わたし、虫ってきら~い。
えっ!?
感想
インパクトが残ったのは青虫弁当と、ラスト一コマ。
陰影のついたリアル青虫弁当。これがまたグロい!水がしたたるや、うしろの百太郎では水死体が登場しますが、同レベルでグロい。一匹の青虫が平気でも、これはキツイです。
そして衝撃のラスト。直前にフラグを立てたあとに、ゆっくりと進んでいくコマ割り。からの
ドーン!!
展開としては真新しいものはなく、むしろ王道に近いものがあります。
しかし、青虫弁当で強烈なインパクトを残し、衝撃のラストでもって終幕していく。
名作の名作たるゆえんでしょう。
あのラストは記憶に残るねぇ~。
まとめ
以上、つのだじろう先生の虫でした。
少年が虫をいじめていたら、食事から青虫が出現してくる。
そしてついには少年本人の体にも変化が出始める。完全な虫になる前に、少年は長年の恨みを晴らすべく、行動へと移る…。
恐怖新聞はオカルトやSFが混ざっていますが、亡霊学級は学校の怪談的な話がメイン。
今作には、幽霊的な話は出てきませんが、亡霊学級の中でもトップクラスのホラー話になっています。
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