ある無名歌手が、念願のレコードデビューを果たす。
しかし、彼女は収録当日に事故死。
無念に思ったスタッフが、ダメ元で彼女にマイクを近づける。すると…
「…ラララ」
伊藤潤二先生の中古レコードを紹介。
- 不気味なラスト
- 少し絵が古いかも?
概要
あらすじ
「ラララララ」
「ルルルルル」
部屋でレコードに聞き入る二人。
この曲は二人のお気に入りで、中山さんは何度も貸してほしいとお願いしている。しかし、小川さんは拒否。購入したお店すら教えてくれない。
怒った中山さんは、レコードを持って家を出てしまう。と、これまた怒った小川さんが追いかけてきてバトル開始。
途中、中山さんが小川さんの頭を殴ると、彼女は血を流して動かなくなってしまった。
(死んじゃった…)
と、小川さんが口を開く。
「ララ…」
「ラララー」
中山さんは、あきれて帰ってしまった。

歌っとる場合かぁー!!
登場人物
中山さん
レコード好きの学生1。”下手に出ていればいい気になりやがって!”を、地でいく性格。
小川さん
レコード好きの学生2。中山さんに塩対応してたら、おもっくそ仕返しされる。
物語の内容
超レアものレコード
翌日。
レコードを手に入れたはいいが、プレーヤーを持っていない中山さん。レコード片手にいろいろなお店を回る。
そしてある中古レコード店に入ったところ、店主が中山さんのレコードを見て声を上げる。
「それはこの店に置いてあったレコード!!」
なんでも、日本に一枚しかない超レアもので、盗まれてしまったらしい。
中山さんはレコードを持ったまま、逃げるように店の外に出た。

パクったレコードやんけ!
あの世の歌を収録!
近くのジャズ喫茶に逃げ込む中山さん。ついでにレコードをかけてもらう。
「ラララ」
と、一人の客が、この歌を知っているという。
ある無名歌手が、念願のレコードデビューを果たす。しかし、収録当日に事故死。
無念に思ったスタッフが、彼女にマイクを近づけたところ。歌を口ずさみ始めた。その声は、やがて力尽きるように小さくなり、二度と口を開くことはなかったという。
「それは…だからあの世の歌なんだよな…」

呪いのレコードとかじゃなかった。
あの世の歌が聞こえる…
ジャズ喫茶を出る中山さん。
と、まもなく中古レコード店の店主と出くわし、再び逃げ出す。
気づくと、昨日小川さんとやりあった場所に来ていた。
そして、頭から血を流した小川さんが、昨日と同じ場所で倒れている。驚く中山さんだが、後ろから店主が迫ってきてそれどころではない。
急いでブロック塀を乗り越えようとするが、失敗&落下。店主が、彼女の首元に手を近づけるも、すでに脈拍はなかった。
そのとき、中山さんの口が開く。
「ララ…」
「ラララララ」
アニメ化
2018年にアニメ化されました。製作は、スタジオディーン。声優さんは、
- 中山さん→M・A・Oさん
- 小川さん→内田彩さん
- ホラーとコメディのハイブリット
- 絵がキレイ
- 演出が冗長
- 途中で作画がおかしくなる
という意見が目につきました。
特に、原作ファンからの評価が厳しいようです。Prime dmm
感想
作中のレコードは、よほど魅力的な曲だったのでしょう。
友人同士だった女子二人を狂気に走らせ、野郎二人(店主とジャズ喫茶の客)に常軌(じょうき)を逸した行動をとらせる。
果たして、曲を歌った無名歌手にその気があったのか。夢をかなえる直前に亡くなるも”死んででも叶えたい!”と、根性で収録した曲。
しかし、出来上がったレコードはあの世の歌として、好事家たちの的に。
そして、今回のお話になる。
なんともむなしいことです。
まとめ
以上、伊藤潤二先生の中古レコードでした。
ある無名歌手がデビュー直前に事故死。
同情したスタッフが、マイクを彼女に近づけると歌を口ずさむ。そして彼女は完全に動かなくなる。出来上がったレコードは関係者の分だけを製造。
いつしかレコードは”あの世の歌”として、幻のレアものと呼ばれていた…。
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