SF人間ドラマに飢えていませんか?
松本零士先生の惑星ロボ・ダンガードAがおすすめです。
新惑星移住計画には人類みんなが平等に参加すべきだという大江戸教授と、選ばれたエリートのみが参加すべきだと主張するドップラー教授(のち総統)。
この二人の主張と対立が松本先生らしいクオリティで描かれています。
おすすめ度 | |
人類VS人類 | |
親子愛 | |
巨大ロボ? |
原作ではライバルのトニー・ハーケンが登場しないんだね。
ロボも登場しないぞ。
新惑星移住計画をめぐる争い
資源枯渇で先が長くない地球。そんな中、太陽系新惑星・プロメテが発見される。プロメテは小太陽を衛星として侍(はべ)らせ、地球によく似た自然環境を持っていた。
「人類の未来はプロメテ移住にかかっている。」
しかし、人類は「みんな仲良く移住しよう派」と「エリートのみが移住しよう派」で真っ二つに分かれてしまう。
タイムリミットが迫る中、両派はにらみ合いつつも独自の移住計画を進めいてく。
エリートのみを救うべき、って前にも聞いたことがあるような?
松本先生のワダチと似た構図だね。
エリート集団VS凡人集団ってね。
科学者二人のぶつかり合い
主人公はダンガードAのパイロット候補生・タクマ。…のハズだけど影が薄いし活躍もしない。
むしろ物語は移住計画の方針をぶつけ合う科学者・ドップラー教授と大江戸教授の二人を中心にして進められていく。
ドップラー教授は「エリートのみが新惑星に移住し、素晴らしい新世界を創るべき」と主張する。また彼はジャイアニズムの持ち主で、「俺の手柄は俺のもの。お前の手柄も俺のもの」といって、大江戸派の妨害や手柄の横取りを画策してくる。
それでは大江戸教授は聖人君子なのかというと、そんなことはなく、とにかく愚痴っぽい性格をしている。特にドップラーに宇宙進出で先を越されてからは「どうしたのおじいちゃん」レベルで辛辣。
「ドップラー陣営は技術力が低い」
「そもそも心(こころ)からしてダメ」
とのこと。ひどいよ、おじいちゃん…。
ドップラーは残酷なジャイアンって感じだよね。
なんでカリスマ持ちなんだろう?
長身のハゲ、カリスマがないハズもなく…。
ないよ!
ドジっ子パイロットと鬼教官
主人公・タクマはダンガードAのパイロット候補生として日夜訓練に勤(いそ)しんでいる。のだが、スキあらば撃墜(げきつい)されているドジっ子である。
訓練中にドップラー軍団に発見されて撃墜、模擬空中戦でも墜とされ、有人アンテナに搭乗していても撃墜されてしまう熱い男。
彼の活躍はこれら撃墜芸と鬼教官のキャプテン・ダンとのやり取りくらいである。
キャプテン・ダンはスポコンの権化のような人物で、タクマを殴る・叱咤するはもちろん、模擬戦なのに実弾を放って撃墜してくる。もはや鬼教官ではなく、ただの鬼である
終盤になって「タクマは私の命に代えてでも守ってみせる!」とか言ってくるが、もはや信用できないレベルになっている。
しかし仕事人としてはガチで、最後の最後まで移住計画について思案し、そのための行動を取り続けていた。
思案があっちこっちし、ろくな活躍もしないで、只々撃墜芸を披露していたタクマとは大違いである。
地獄へ行け!(バキューン)
そんな先生は嫌だ…。
まとめ
以上、松本零士先生の惑星ロボ ダンガードAでした。
新惑星移住計画をめぐって人類VS人類の争いを描いたSF人間ドラマです。
しばしば「正義の味方より、悪役の方が将来の目標をもって行動してるんじゃね?」的な話がありますが、今作はまさにそれ。
大江戸教授にクッソ文句を言われつつも、ドップラー教授はエリートによる新世界創造に命を懸けて取り組みます。
でも時々でいいんです。主人公・タクマのことも思い出してあげてください…。
原作では巨大ロボの出番は最終ページのワンシーンだけ。
物語中の出番はないよ。
アニメでは活躍してたのに…。
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