つばな先生のホブゴブリンを紹介。
世間知らずな王女さまが、気まぐれで意地悪な魔女に出会う。魔女の語り口に魅力を感じる王女さま。
しかし、魔女は王国と因縁を持っていた…。
概要
あらすじ
デンブスター王国の王女・マリーは、森へ遊びに行き、行方不明になってしまう。
さいわい、すぐに発見されるものの様子がおかしい。おまけに、母親の形見であるペンダントも失くしていた。
後日、マリー王女は、祖母・デボラの元を訪れる。マリーの変わりように驚くデボラ。
と、マリー王女は不気味な笑い声をあげる。
「ひひひ」
「昔 一度だけ会ったことがあるだろう?」
「デボラ姫」
登場人物
ポーリーン
暖炉の妖精ホブゴブリン。森でバーバと暮らしている。バーバにやたら献身的。
バーバ
森でポーリーンと暮らす魔女。常に空腹でイライラしている。
マリー王女
デンブスター王国の王女。好奇心旺盛な、お姫さま。森へ行ってから性格が変わってしまう。
デボラ
マリー王女の祖母。ポーリーンやバーバと面識がある。
物語の内容
ペンダントを持つ少女
城に仕える賢者は、マリー王女の変わりようと、ペンダントを失くしたことに疑問を抱いていた。
”森に住む魔女・バーバのせいではないか?”。
そう考え、部下を森に派遣する。森を調査する部下。
と、そこで魔女に仕える少女・ポーリーンと出会う。
ポーリーンの胸元には、ペンダントが下げられていた。
魔女は火あぶりに
部下は話を聞くために、ポーリーンを城に招待する。
一方、バーバの元には兵隊を派遣。バーバをひっとらえ、城の地下牢に閉じ込めてしまう。薄暗い地下牢で、兵士たちから尋問を受けるバーバ。
と、そこへマリー王女がやって来る。
バーバを見て、ニタリと笑うマリー王女。
「この魔女を火あぶりにしてくださらない?」
王女に仕える妖精
そのころ、デボラと賢者が情報のすり合わせをしていた。
ポーリーンはペンダントの中に住んでいる、王女だけに仕える暖炉の妖精なのだという。ポーリーンは今、バーバに仕えている。
バーバの正体はマリー王女なのではないか?
そのとき、バーバが火あぶりにされるという一報が入る。王女に仕えることが、ポーリーンの使命。
部下は急ぎ、ポーリーンにバーバの危機を知らせる。
ポーリーンの瞳に、強い光が宿る。
「わかった!!すぐ行く!!」
ポーリーンは、暖炉に飛び込んでいった。
感想
今作の元凶・バーバ。
凶行に至った動機は、数十年前、デボラに冷たくあしらわれたから。
それ以降、”いつか王国が飢えて苦しむのを見てみたい”。と思うようになる。それから数十年間は、おとなしくしていたものの、マリー王女が森へ来たことを機に、凶行開始。
この執念深さが、魔女っぽいですね。何十年経っても忘れない、絶対に仕返ししてやる、と。
同時に、マリー王女への思いやりがゼロなのも怖い。
マリー王女は世間知らずで、たまたま森に遊びに来ただけ。それを、人生台無しにするレベルで踏みつけてくる。最終盤でも、マリー王女に最後っ屁をかます。その動機は、ただのいやがらせ。
そのあたりに、魔女たる所以(ゆえん)がありそうですね。
まとめ
以上、つばな先生のホブゴブリンでした。
世間知らずなマリー王女が、バーバの魅力的な提案にホイホイ乗ってしまう。それ以降、マリー王女の様子が一変。誰もが首をかしげてしまう。
そのころ、森ではポーリーンがバーバに、一生懸命お仕えしていた。首からペンダントを下げて。
ポーリーンがパッと見ドジっ子なんだけど、ものすごく忠義心が高い。そんなポーリーンに乾杯!
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